成人の発達障害外来
発達障害は近年マスコミなどを通じて一般社会にも良く知られるところとなり、発達障害の診断を希望する患者様は増加傾向にあります。しかし、発達障害の正確な診断には、幼少期から現在に至るまでの詳細な聴取に加え、各種の心理検査や知能検査、記憶検査等も踏まえた多角的な評価が不可欠となり、多くの時間が必要となります。
また、成人の発達障害では、気分障害や不安障害等の二次障害を併存することも多く、それらの二次障害を主訴として受診に至るため、症状の根幹にある発達障害が見逃されてしまうケースも少なくありません。
看護師や臨床心理士によるインテーク面接と複数の詳細かつ多角的な検査を組み合わせ、これらの検査結果をもとに精神科医師の診察につなげます。こうした流れに変更したことにより、従来よりも早期に正確な診断に至ることが可能になります。
そして、当院の成人の発達障害の方に対する治療の大きな特徴は、診断後のリハビリテーションにあります。発達障害では正確な診断を受けることは大切ですが、それだけでは就労や生活上の困難さを改善することは出来ません。発達障害に対する正しい知識に加え、自分の得手不得手を学び、コミュニケーションの練習をするなどのリハビリテーションはとても有効です。
こうしたリハビリテーションや個別カウンセリングにつきましては、診察後にご案内させていただきます。
アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)や注意欠落多動性障害(ADHD)を中心に検査、診断をしています。
※学習障害(LD)の診断は、専門の認知能力検査をしていないため行っておりません
対象:以下の1. ~2. のすべてに該当する方
- 就労経験のある20歳以上の方
- 発達障害が疑われ、これまでに自閉症や自閉症スペクトラム障害等の診断を受けたことがない方
成人の発達障害外来の初診の流れ
ご予約日を決めさせていただいております。
予約可能日はHOME画面の「Twitter配信報告」もしくは「お知らせ」にてご案内いたします。

成人の発達障害外来の予約可能日時になりましたら、以下に電話でご予約をお取り下さい。 メールでは受付しておりません。
TEL:03-6262-1666
まずは、1日目の検査のみご予約いただきます。
確認事項などの質問とご案内をいくつかさせていただきます。(メモなどのご準備をお願いいたします)
予約日にお電話にて伺う確認事項
- ご了承いただいた方のみご予約をお取りしています -
イ.(費用)1日目:¥22,000(税込)、3日目:¥11,000(税込)とお薬代・診察代がかかります。、
ロ.(所要時間)1日目:3時間、2日目:2時間、3日目:お待ち時間を含め3時間 ほどかかります。
ハ.1日目から3日目すべて平日のご案内となります(3日連続ではありません)
※月刊!スピリッツに連載中の漫画「なおりはしないがましになる」で当院の心理検査について紹介されています

1日目(本人のみ)
1日目の検査と2日目の検査の予約とお支払い(検査代2日分 ¥22,000(税込))がございます。
10分程度お早めにご到着お願いいたします。
- 知的機能の評価(知能検査)
(平日9:30もしくは14:30のみのご案内となり、所要時間は2時間半から3時間程度となります。)

2日目(本人のみ)
2日目の検査と3日目のインテーク面接および診察予約をお取りします。
- 精神症状に関する質問紙による各種心理検査
- 認知機能の評価(記憶検査)
(月曜日もしくは火曜日の日中のみのご案内となり、所要時間は2時間程度となります。)

3日目
- インテーク面接 幼少期からの成育歴をお伺いするため、ご家族とご来院下さい。
(ご本人様のみのご来院でも受診することはできます) - 精神科医師による診察
(最終は平日14:00のみのご案内となり、所要時間は2時間半~3時間程度となります。)
- ※当院の成人の発達障害外来では、「治療」の第一段階として初診時に各種検査をお受けいただくものであり、検査のみのご依頼は受け付けておりません。
- ※現在、他の医療機関に通院されていらっしゃる場合は紹介状をお持ち下さい。
※事前に必ずご確認下さい
- 未成年の方、児童期および思春期より児童精神科医や小児科医により自閉症や自閉症スペクトラム障害と診断されていた方は、当院の専門外来の対象外となります。
- 成人の発達障害外来では、医師による診察の前に臨床心理士による2日間の各種検査をお受けいただきます。これらの2日間各種検査¥22,000(税込)は2日分を初日にお支払い頂きます。
- 成人の発達障害外来の医師による初診は選定療養による予約制となり、初診時のみ予約料¥11,000円(税込)をお支払頂きます。
- 検査日時・診察日の変更についてのお願い
1.テスト、診察日あわせてご予約の変更は2回を限度とさせていただきます。
2.初回の検査日より1年以内に3日間の検査をお受けください。
それ以上の無断キャンセルを含む変更は、ご予約をキャンセルとさせていただきます。
なお、費用などの返金はいたしません。あらかじめご了承ください。
多くの皆様に受診していただくため、ご不便おかけいたしますがご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
初診時にお持ち頂くもの
成人の発達障害外来
成人の発達障害にはアスペルガー症候群、ADHD(注意欠陥多動性障害)、その他PDD-NOS(特定不能の広汎性発達障害)等があります。人口の1%~5%が、何らかの発達障害およびその傾向を持つと言われています。
これらの中でもアスペルガー症候群の方などは知的障害を伴わず、学習面で高い能力を有する方もおられます。しかし、正しい診断を受けていないために病気に気付かず、そうした病気の特性が原因で、職場で対人関係等から不適応を起こす方は少なくなく、社会的関心も高くなっています。
アスペルガー症候群 | ADHD(注意欠如・多動性障害) |
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当院では一定以上の就業能力を有しているものの、発達障害の特性により、職場で不適応となり、二次障害として(あるいは併発として)気分障害や不安障害の症状を呈し、休職や失職に至ってしまったADHDやアスペルガー症候群などの軽度成人発達障害の方を主な対象として診療いたします。
発達障害のおもな特徴
- 相手の気持ちがわからない(仲の良い友人が作れない、少ない)
- コミュニケーションが苦手である(言葉の意味を取り違える、文字通り捉えがち)
- 考え方が柔軟でない(暗黙の了解がわからない、融通がきかない)
- 独特の思考・行動様式(特定なことにのみ興味を持つ)
- 注意が持続しない(特定なものにだけ注意が向かう)
- 感覚の感受性が特別である(音や臭い、痛み等の感覚に関して、敏感だったり鈍感だったりする)
- 衝撃性が高い(自己抑制が苦手)
また、診察以外にも個別のカウンセリング(自費 予約制)もおこなっております。
心理カウンセリング |
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カウンセリングに加え、知能検査や心理検査も必要に応じて実施いたします。 |
成人の発達障害の患者様を対象としたリハビリテーション
現在、発達障害そのものを治療することは困難です。なぜなら、発症のメカニズムもわかっておらず、薬物療法もあまり有効ではないからです。そのため、発達障害の治療においてはご本人やご家族、職場の方など周囲の方がその人の発達特性を理解し、正しく対応することで、生活上の悪循環を断ち切り、状況を改善していくことが大切です。
発達障害の子どもを対象としたプログラムは複数あり、同じ障害を持つ仲間と共に学校生活や社会適応を促す治療がおこなわれており、効果を発揮しています。しかし、成人に対するリハビリテーションは昭和大学烏山病院など全国的にも数か所しかおこなわれておらず、就業されているビジネスパーソンのみを対象としたより高機能の発達障害の方のためのリハビリテーションプログラムは全国的にもほとんどありません。
そこで当院では2014年2月より、当院に通院中の発達障害の方を対象とするピアサポートグループ『Monthly Com’s』を1ヶ月に1回行っています。
いずれのリハビリテーションプログラムも、当院に通院中の患者様のみを対象としております。参加をご希望の場合は、まずは成人の発達障害外来のご予約をお取り下さい。
メディカルケア虎ノ門のページでも『Monthly Com's』(マンスリー・コムズ)と、Monthly Com's(マンスリー・コムズ)サポートのご案内をさせていただいております。
発達障害の方を対象とする
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発達障害の方のご家族・ご友人を対象とする勉強会/交流会
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