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 おもな症状
ここ数年、働く方を取り巻く環境は急激に変化しています。
成果主義の導入、年功序列や終身雇用の崩壊、裁量労働制の導入、派遣や契約社員などの雇用形態の変化など、働く方の労働環境はますます厳しくなっているのが現状です。それに加えて、職場における人間関係の希薄化、コンピュータ化によるコミュニケーション不足も顕著になっており、心身に不調をきたす方が増加しています。
当院では、働く方おひとりおひとりのこころの健康のために、様々なプログラムをご用意し、メンタルヘスルの保持・増進のためのサポートを実施しています。どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。
気分障害
- 躁うつ病(双極性障害)
- 気分が高揚し、愉快で爽快な気分で意欲の亢進する躁の状態と、憂鬱な気分になるうつ状態とを繰り返す病気です。放置すると多くの場合再発しますが、治療によって予防できます。はっきりした躁状態を伴うものを双極T型障害と呼び、軽い躁状態を伴うものを双極U型障害と呼びます。軽い躁状態は気分が高揚して活動的になるものの、自分も周囲の人もあまり困らないため、うつ状態が一見回復したようにも思われるため見落されがちです。そのため、うつ状態を繰り返す場合が多く、予防が可能という点では正確な診断をして治療を行うことが非常に重要です。治療としては抗うつ薬の他に、気分調整薬と呼ばれる炭酸リチウムやバルプロ酸ナトリウムを用いることがコツです。
- うつ病
- 気分が憂鬱というだけではなく、不安焦燥感が強く、不眠や食欲低下(場合によっては過食)などの身体の症状も伴う病気で、単なる気分が滅入っているという状態とは異なります。自殺にまで発展する場合も多く、専門医を受診する前に自殺を実行してしまう場合も多いと指摘されており、専門医による診断治療が非常に重要です。米国精神医学会の診断基準によると以下のような状態が2週間以上続くと、うつ病と診断されますが、専門医が面談をして話し方や表情なども含め総合的に判断することが必要です。ストレスの多い現代社会では、誰にでもかかる可能性のある身近な病気の一つで、一生の間にうつ病に罹患する人は15人に一人いるというデータもあります。
治療は様々な抗うつ薬や抗不安薬を一般的には使用しますが、どのような薬剤を使用していくかはその医師の経験によりますので、うつ病治療に経験の豊富な医師に診療を受けることが重要です。
うつ病で休職する方が急速な勢いで増えています。どなたの回りにもうつ病に罹患した人がいるくらい一般的な病気となっています。この現象の背景には会社での仕事の負荷の増加、契約社員など終身雇用を前提としない働き方の変化、家庭における少子高齢化とそれに伴う教育などの変化、があげられます。とりわけ当院はその立地の関係から、働き盛りのビジネスマンのうつ病の方が数多く来院され、治療を受けられています。特にうつ病のために休職した方々を対象とした復職支援プログラムに関してはわが国随一の内容と規模があります。
- 気分変調症
- 気分変調症とは、うつ病の診断基準の症状数は少ないものの、広範な興味の消失、何事も楽しめないという症状が2年以上の長期に渡って続く状態を言います。「軽症のうつ病」と見なされがちですが、その社会機能の障害はうつ病の同等以上と言われており、患者さんにとっては大変辛く深刻な問題です。
▼働く方のうつ病自己チェック
あなたの日常の中に、うつ病のサインが隠れていないか、チェックしてみましょう。
- 憂鬱な気分が一日中続く
- 特に午前中が憂鬱な気分が強い
- 以前は楽しいと感じたことが、楽しくなく、興味が持てない
- 食欲がなく、体重が減った。あるいは過食で、体重が増えた
- ほとんど毎日夜眠れない日が続いている。あるいは寝すぎる日が続いている
- イライラすることが多く、焦燥感が強い
- 自分に自信がなく、何でも自分の責任のように感じる
- 疲れやすく、身体もだるい
- 物事に集中できず、活字を読んでも頭に入ってこない
- 生きていても仕方ないと考え、自殺の方法も考える
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不安障害
- 適応障害
- 就職や転勤、結婚など新しい環境にうまく適応することが出来ず、不眠、頭痛、めまい、動悸、倦怠感などの身体症状や意欲や集中力の低下、注意力散漫、不安、絶望感、イライラ感などの精神症状があらわれて、社会生活に支障をきたす心の病です。うつ病と似た症状ですが、原因(ストレス要因)となるものがはっきりしているといった特徴があり、ストレス要因となる人間関係や場所などから離れると普通に過ごすことが出来る点が大きく異なります。
- 社会不安障害
- 「人前で恥ずかしい思いをするのではないか」「悪い評価をされているのではないか」と自分が他人にどのように映っているかを気にする病気といえます。過剰な心配をするために恐怖心が非常に強くなり、注目を浴びるような場面に遭遇すると、発汗、紅潮、震え、どもり、動悸、下痢、腹痛といった症状が現れます。大勢の前で極端に緊張する「あがり症」がその例です。このような症状が“また起こるのではないか?”といった不安を引き起こし、人が集まる場面をさけるようになり、そのために会社を辞めてしまうなど、社会生活に深刻な影響を与えることになる病気です。簡単なチェックリストを用意しましたので、あてはまる項目があれば社会不安障害かもしれませんので、受診をお勧めします。
治療はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)といわれる抗うつ薬が効果がありますが、不安を抑えることも必要な場合には抗不安薬も併用して行います。また、場合によっては心理カウンセリングが必要であると判断した場合には心理カウンセラーをご紹介しています。
▼チェックリスト
- 人前で何か行動をしたり話をすると、恥をかくのではないかという強い恐怖感がある
- 誰かに見られ評価されることがとても怖い
- 恥をかくことが怖くて、人に話しかけられない
- 人と会うことになると、何日も悩む
- 知らない人と一緒にいるときや、その前になると、顔が赤くなったり、大量に汗をかいたり、震えたり、吐き気がする
- 学校の行事や人前で話すような社会的状況を避けることが多い
- これらの恐怖を追い払うためにしばしばアルコールを飲む
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- パニック障害
- 突然、動悸や息苦しさ、めまい、吐き気などの身体症状とともに、「死ぬのではないか!」といった恐怖や不安に突然襲われるパニック発作が特徴です。パニック発作は広場のような広い場所や電車などの狭い空間で起こるというようにその方にとって起こりやすい場面が決まっていることもあります。また、「またあの発作が襲ってくるかもしれない」という予期不安があるのも特徴で、“一人で外出できない” “電車に乗れない”など、社会生活に大きな支障をきたす病気です。SSRIには抗不安薬が用いられます。
- 上記の不安障害とうつ病の関係
- 社会不安障害やパニック障害などをきちんと治療しないとうつ病を引き起こし、不安障害とうつ病が併存することが注目されています(図)。そのためにもSSRIやSNRIなどの抗うつ薬が使用されるようになっています。
【(図):うつ病と不安障害の併存】


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